最初に、以下の2つの質問をご確認ください。
Q.1 あなたは、Macintosh(Mac)ユーザーですか?
Q.2 日本語で、かつ縦書きで小説などの原稿を書きますか?
どちらもイエスなら、以下の問題には共感していただけるのではないでしょうか。
Mac対応文書ソフト、かゆいところに手が届かない問題っ!
世の中に優れたワープロソフトはたくさんありますが、その用途は主に事務文書作成。
そもそもが縦書き非対応であったり、縦書き機能はあるもののルビ(ふりがな)が綺麗にふれなかったり、多機能と引き換えにやたらと動作が重かったり。
そこでMacユーザーの私が、今までに4つのワープロソフトを使ってみた中で、現状「小説を書くなら絶対にコレ!」と思うものを紹介します。
よろしければ最後までご覧ください。
Macユーザーが縦書き小説を書くなら「egword Universal 2」!
まず、結論を申し上げます。
Macユーザーが小説を縦書きで執筆したいならば、「egword Universal2」をおすすめします。
「egword Universal2」は、縦書き小説執筆に必要な機能がすべて揃っていて、動作も軽いという最強のワープロソフトです。
「egword Universal2」は、Mac App Storeで購入できます。
唯一の難点は、価格が8,000円(税込)であることでしょうか。
しかし私自身が3年程使ってみて、製本も3回ほどしましたが、不満を感じたことが一度もありません。
個人的に、最高に良い買い物だったと思っています!
それでは、
- そもそも縦書き小説執筆に必要な機能とはなにか
- これまでに使ったワープロソフトと所感
- 「egword Universal2」の優れている点
について、以下で詳しく解説していきます。
小説や記事など、縦書きレイアウト原稿に必要な機能とは?
縦書きレイアウトで小説を書くのに必要な機能は、以下の6つであると考えます。
- 縦書き対応
- 漢字にルビ(ふりがな)をふることができる
- 縦中横(たてちゅうよこ)対応
- –––––などの記号が正常に使える
- 立ち上がりが早い
- 動作が軽い
ちなみに縦中横(たてちゅうよこ)とは、縦書きの中に二桁以上の数字を入れる際、部分的に横書きに変換する機能のことです。
本音を言えば、これらの機能6つに加えて、無料もしくは安価で使えるとなお良いですね。
しかし【Mac用】となると、全てを兼ね備えるワープロソフトはほぼ存在しないと思った方がよいです。
むしろあったら教えていただきたい!
そこでまず自分が求める機能を整理してから、優先順位をつけることになります。
ご自身が妥協できないポイントを明確にしておきましょう。
私の場合は、縦書き対応と動作の軽さは必須です。
あとは有料でもいいので、ルビや縦中横など「そのまま印刷原稿にすること」を
想定した機能がほしいですね!
今までに使ったMac対応ワープロソフトとその所感
以下は、これまでに私が使ってみた文書ソフトです。
Microsoft Word 2008 for Mac
随分古い話ですが、最初に使っていたワープロソフトがMicrosoft Word 2008 for Macです。
Wordはビジネスで広く普及しているので、多くの方が使い慣れているというメリットがありますよね。
そんなMicrosoft Word 2008 for Macについて、縦書き小説執筆に目的を絞った場合の評価は以下の通りです。
- 縦書き対応 ○
- ルビ △
- 縦中横 ○
- 記号 △
- 立ち上がりと動作 ×
- 価格 ×
*有料:買い切りタイプは17,904円(税込)
しかし、Wordはそもそも海外製だからか、縦書きを中心に据えた作りではありませんでした。
ゆえにルビをふると行間が不自然に広がったり、「–––––」記号などが文の中心から大幅にずれたりしていました。
*最新版は改良されている可能性があります
多機能ゆえか、立ち上がりや動作が重いのも実は大きなストレスでした。
また、
Macユーザーなのに、わざわざWordを使うのもなぁ……
しかも高価だし
というジレンマもありました。
Pages(ペイジズ)
そこで次に使ったのが、Mac標準文章ソフト「Pages(ペイジズ)」です。
Pagesについて、縦書き小説執筆に目的を絞った場合の評価は以下の通りです。
- 縦書き対応 ×
- ルビ ×
- 縦中横 ×
- 記号 ×
- 立ち上がりと動作 ○
- 価格 ○ *無料!
Macに標準搭載されているワープロソフトなので、すぐに使えて実質無料なのが最大のメリットでした。
当然ですがMac OSに最適化されているので動作が軽く、エラーも起こりません。
しかし私が使用した当時、Pagesには縦書き機能がありませんでした。
ゆえに選択肢から即除外されてしまったのです。
*後述しますが、現在は縦書き対応済みです!
そして、
こうなったら、有料で探すしかない!
ということで、次には無料版(iText Express)を使って好感触だったiText Proを購入して使ってみました。
iText Pro(アイテキスト プロ) *サポート終了か?
*2022年11月現在、2年余りアップデートされていないようです
3番目に使ったのが、有料の文書ソフト(アプリ)iText Pro(アイテキスト プロ)です。
iText Proについて、縦書き小説執筆に目的を絞った場合の評価は以下の通りです。
- 縦書き対応 ○
- ルビ ○
- 縦中横 ○
- 記号 ○
- 立ち上がりと動作 ○ → ×(動作が不安定に)
- 価格 △
*有料:1,480円(税込)
iText Proは、有料とはいえ手頃なお値段でした。
また無料版であるiText Express(アイテキスト エクスプレス)では制限されていた機能が使え、欲しい機能が網羅されていました。
当時は私も、
こ、これだ!
やっといいワープロソフトを見つけたぞ……!
と喜び、何年もお世話になりました。
しかし、数年経つとでエラーが頻発してとうとう突然落ちるようになり、使用に耐えなくなってしまいました。
それまでかなり重宝していたので、正直、ちょっと泣きました。
egword Universal 2(イージーワード ユニバーサル ツー)
そして最終的に辿り着き、今現在も使用しているのが……
「egword Universal 2(イージーワード ユニバーサル ツー)です!
「EGWORD」は、元々「株式会社 エルゴソフト」というソフトウェア開発会社が開発、販売をしていたワープロソフトでした。
グッドデザイン賞を幾度も受賞する優れたソフトだったのですが、エルゴソフトが事業終了してしまい、サポート終了を迎えました。
しかしその後「株式会社 物書堂(ものかきどう)」が「egword Universal 2」を復活させ、現在まで販売とアップデートを継続しています。
さて、そんな「egword Universal 2」について、縦書き小説執筆に目的を絞った場合の評価をまとめました。
- 縦書き対応 ○
- ルビ ○
- 縦中横 ○
- 記号 ○
- 立ち上がりと動作 ○
- 価格 △
*有料:8,000円(税込)
買い切り8,000円と少々値がはりますが、間違いなくそれだけの価値があります!
「速い、簡単、美しい。日本語ワープロソフト」をキャッチコピーとしているだけあって、欲しかった機能が完備されていて感動しました。
また今のところ、欠点が見当たらないので、今後もお世話になるつもりです。
そんな「egword Universal 2」の優れている点について、以下で詳しく説明します!
「egword Universal 2」が小説執筆において優れている点!
「egword Universal 2」は、初めから日本語文書に特化したワープロソフトです。
したがって、元は英語文書向けの機能を日本語に対応させている他のワープロソフトと異なり、とても自然な設計になっています。
さらにMac OS専用なので、機能面でも妥協なしの気概を感じます。
たとえば、PDFに変換する際にフォントの埋め込みを自動的にしてくれるなど、細部へのこだわりが光ります。
*フォントの埋め込みとは、原稿データを印刷会社などへ送る際などに、相手方の環境によってフォントが別のものへ置き換わってしまうことを防ぐために行う工程のことです。
印刷製本までを考えた親切設計なんです!
実際、私はegword Universal 2で作成した原稿をそのまま使い、印刷製本をしたこともあります。
思うように仕上がって、大変嬉しかったです!
画像の挿入も自由自在ですし、レイアウトについて「こういうふうにしたいなぁ」という希望は、すべてカバーしてくれます。
むしろ便利な機能が多すぎて、全てを把握して完全に使いこなすのは不可能なのではないかとすら思います。
そして各種機能が充実しているにも関わらず、立ち上がりと動作が軽いのも魅力です。
思い立ったときにサクッと起動して書き始められるのは、ありがたい!
優れたワープロソフトは、執筆のモチベーションを上げてくれる!
以上が、私のワープロソフト遍歴と、現在最もおすすめな「egword Universal2」のご紹介でした。
「egword Universal2」は、Mac App Storeで購入できます。
ちなみに現在、Mac標準搭載のワープロソフト「Pages」が相当な盛り返しを見せています。
縦書きに対応し、ルビも綺麗にふれるようになりました。
動作が重すぎるということもありません。
縦中横に非対応であるなど、機能的にはまだ発展途上のようですが、今後の進化に期待が高まりますね。
正直、無料であることを加味すれば、
現在の「Pages」はかなりおすすめですよ
また余談ですが、私が縦書きにこだわるのは以下の理由からです。
- 縦書きの方が(自分が)読みやすい
- 縦書きの方が執筆の気分が乗る
- 製本することがある
これらの理由で、縦書きレイアウトとそれに付随するさまざまな機能を必要とするのです。
しかしそもそも縦書きにこだわらなければ、どんなワープロソフトを使ったっていいのですよね。
実際、プロ作家様の中には、テキスト形式で書いてレイアウトは全て編集者に任せるという方や、反対にAdobeのInDesigh(インデザイン)でがっちりレイアウトを組むという方がいるそうです。
「弘法筆を択ばず」ですね!
憧れます!
私も、「いつでもどこでもどんな道具を使っていても」モチベーションを維持できるように精進したいと思います!
☆長時間執筆のオトモに! 肩こり・首こり予防の救世主「マグネループ」についてまとめたページがこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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