☆★この記事では、小説の新人賞などの募集(応募)要項の文字数と原稿用紙換算の関係について解説しています★☆
執筆、進んでいますか?
私は進んでいません。
ところで新人賞の募集要項を見ていると、分量について「原稿用紙70枚〜150枚」や「原稿用紙100枚程度」など、400字詰め原稿用紙換算で記載しているところがほとんどです。
小説の文字数を原稿用紙換算で表すのは、どうやら業界の伝統らしいです(カッコイイ)。
しかし普段実際の原稿用紙を使う機会がなく、分量のイメージが湧きづらい方も多いのではないでしょうか。
そこで原稿用紙換算を文字数に直すとどれくらいなのかについてと、いわゆる「長編」「短編」などの具体的な分量について調べました。
ぜひ参考までにご覧ください。
小説の分量は「400字詰め原稿用紙換算」がスタンダード

新人賞の応募要項に限らず、小説の分量については「400字詰め原稿用紙〇〇枚」というように、原稿用紙換算で表されるのが基本です。
これは、原稿用紙に手書きで書いていた時代の名残だそうです。
当時は、出版社側が作家へ執筆依頼する際、原稿料について「原稿用紙1枚あたり〇〇円」という決め方をしたとか。
また出版社側の事情として、実際に本にしたときのページ数を測りやすくしておく意図もあったのではないかと思います。
というのも、文字数換算にしてしまうと、空白の取り方や改行のしかたでページ数に大きな差ができてしまうからです。
つまり同じ文字数でも、読みやすいように空白や改行を多めに取れば枚数がかさみ、ぎゅっと詰めれば枚数を節約できるということですね。

小学生の頃、改行しまくって
作文の分量稼ぎをした経験、ありませんか?
(私は大学のレポートでもやっていました)
原稿用紙換算の罠? 「400字詰め原稿用紙1枚分」は400文字じゃない

さて、募集要項に記載されている「400字詰め原稿用紙〇〇枚」という規定についてですが、あえて原稿用紙換算にしている以上、空白や改行も含めた枚数であると考えられます。
すなわち文字数に換算する際、「400文字×枚数」のように単純に計算できないということです。
たとえば原稿用紙250枚分を文字数に直す場合、
- ×誤 原稿用紙250枚以内 → 400字×250枚=10万字以内
- ○正 原稿用紙250枚以内 → 空白&改行を数に入れて10万字以内
ということですね!
ただし、実際の募集要項では、【一行当たりの文字数】と【1ページ当たりの行数】が指定されている場合があります。
そういったケースは指定通りに書式設定をして書き進めれば間違いありません。
長編・中編・短編・掌編およびショート・ショートの定義

それでは、次に長編・短編などの枚数の定義について記します。
結論から申し上げると、それぞれに厳格な枚数の定義はありません。
出版社や媒体により、定義がバラバラなのです。
もしかしたら、作家さんによっても感覚が違うかも知れませんね。
それでも調べているとだいたいの目安があることが分かったので、一覧にまとめてみました。
呼び名 | 分量目安 | 備考 |
---|---|---|
長編小説 | 原稿用紙250枚〜 | 上限はなし |
中編小説 | 原稿用紙100〜200枚くらい | |
短編小説 | 原稿用紙10〜100枚くらい | |
掌編小説 | 原稿用紙1〜3枚くらい | |
ショート・ ショート | 原稿用紙5〜20枚くらい | 枚数の定義はあいまい 「驚くような結末をむかえる短いおはなし」 というのが定義か |

長編といえば、ギネス世界記録に登録された「(公的に出版された)世界で最も長い小説」は、
マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』で、なんと960万9000字だそうです!
一般的な定義はあいまいなので、応募の際には要項を確認!

ひとことに【長編】【短編】と言っても、出版社あるいは雑誌によって枚数にバラつきがあるようです。
あくまで目安は目安としてだいたいの感覚をつかみ、実際に新人賞などに応募する際には各要項をよく確認し、規定通りにまとめましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
執筆が捗りますように!
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